鹿児島県議選違反冤罪事件民事裁判の傍聴記
平成15年(2003年)4月の県議選ー志布志事件で無罪が確定した住民12人が、国と県に対して求めた国家賠償請求訴訟の裁判が、10月3日、鹿児島地方裁判所で行われ、当時の志布志警察署長の証人喚問があり、傍聴しました。
当時の署長は証人喚問の中で、終始、違反事件があったことを証言しましたが、事件の中で最も重要な、買収会合があったとされる4回の「会合期日」や、買収金額191万円の「金の流れ」の裏付けなどは「特定できなかった」と証言しました。
また、元署長は、この事件は「でっち上げではない」と主張しましたけれども、鹿児島地裁は07年2月の判決で、取り調べは「追求的・強圧的な取り調べがあったことをうかがわせる」と指摘して、買収会合は存在しなかったと判断して、全員を無罪としました。
元署長は、自分の立場に固執して、買収会合は存在したと繰り返しましたが、その裏付けはほとんどなく、ただ、供述のみで証拠はまったく示せずに終わったように思えてなりませんでした。
元署長の証言に対して傍聴席からたまらず「無罪判決への冒とく」との声が上がりました。