敦煌・莫高窟の樹下説法図
この美しい菩薩図は、敦煌・莫高窟、第57窟の「樹下説法図」の脇侍菩薩(わきじぼさつ)で、その右側の脇侍、観音菩薩だと思います。
美しい菩薩で、別名「美人菩薩」とも呼ばれるほどあって、魅力的な菩薩さまです。この菩薩さまを見とれていると、けがれた心が洗われるようで、執着の心を忘れさせます。
執着とは、自分の欲望にこだわり、自分の愚かさに苦しむ心をいいます。 もし、阿弥陀如来さまが、私のようなものでも救って、お浄土にお連れくださうのだったら、こんな美しい観音さまの元にお連れくださいと願いたいものです。
この図は、多くの人々に親しまれ、仏画としてよく部屋などに飾られているものの一つです。
また、莫高窟の仏像の中でも、この仏像は第45窟の脇侍菩薩像ですが、この菩薩像もとても魅力的な仏像です。
このように、敦煌・莫高窟の壁画や仏像には、人の心を惹き付ける仏教美術の宝庫です。もう一度行ってみたいと願っています。