境内の秋を彩るツワブキの花
早いもので、もう11月の半ばになろうとしています。鹿児島でも北西の風がだんだんと強く吹き、木枯らしの吹く本格的冬が間もなくやって来ます。
清少納言は「秋は夕暮れ・・・」といいましたが、たしかに秋の夕暮れには何となく、しっとりとしたような趣があります。
こうした秋の風情にふさわしい彩りを添えてくれるのは、ツワブキの花ではないでしょうか。
秋を彩る花には、コスモスもあります。野菊も咲きます。畑にはソバの花も咲いています。どれもこれも、それぞれに秋の趣があって、味わい深いものがあります。
「仏説阿弥陀経」というお経に、「青色青光(しょうしきしょうこう) 黄色黄光(おうしきおうこう) 赤色赤光(しゃくしきしゃくこう) 白色白光(びゃくしきびゃくこう」という経文があります。つまり、池の蓮は、「青色の蓮は、青色の光を 黄色の蓮は黄色の光を 赤色の蓮は赤色の光を 白色の蓮は白色の光を放ちて、それぞれが、それぞれに良くて、輝いている」。比べられない美しさがある。と説いてあります。
秋を彩るツワブキも、秋に咲く他の草花と同様に、見る者の眼を楽しませてくれます。まったく、お経の文句の通りです。
参道に咲くツワブキの花