梅一輪 一輪ほどの
「梅一輪一輪ほどの暖かさ」よく聞く俳句です。作者は江戸時代前期の俳諧師で、松尾芭蕉の門弟でもあった、服部嵐雪(はっとりらんせつ)の句です。
山寺の境内には、大小十数本の梅の木がありますが、開花はそれぞれ違います。同じ梅でも場所によって違います。
山門の近くにある古木の垂れ梅が、今朝一輪、見事に咲いていました。周りのつぼみはまだ固いのに、一輪だけ朝日に輝いていました。
寺の裏山にある紅梅も白梅も、樹木によっては既に満開になっています。ただ、樹木が大きくて、写真をタブレットに上手く収めることができませんでした。
梅と言えば、もう一人忘れられない人がいます。それは平安時代の碩学、菅原道真(すがわらのみちざね)公です。道真公は梅をこよなく愛したことで有名です。
道真が大宰府に流され、京の都を去るときに詠んだ歌が「東風(こち)吹かば匂ひ(い)を(お)こせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」の歌は有名です。
寒かった冬も、静かに春の装いに変わろうとしている山寺の昨今です。。